先日、
なかなかにインパクトのある表紙の単行本を見つけまして。
「あ、この絵は!」
と作者名を見たら・・・やはり。
デビュー作【行け!稲中卓球部】をはじめ、
近年映画化もされた【ヒミズ】【ヒメアノ~ル】など、
数々のインパクトある作品を発表されている、
古谷実先生の作品でした。
【ゲレクシス】
街中歩いてるとき視界に飛び込んできたら、
どうしちゃったのコレ!?
と思わず立ち止まってしまうレベルw
この【ゲレクシス】ですが、
昨年(2016)の4月から講談社イブニングで連載開始した、
古谷先生の最新作なんですね。
さて新作の【ゲレクシス】をはじめ、
数々のインパクトある作品を生みだしていらっしゃる、
古谷実先生とは、
一体どんな方なのでしょうか?
チェックしてみましょう♪
(主な内容)
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古谷実 プロフィール
古谷実 プロフィール | |
ペンネーム | 古谷実 |
本名 | ― |
生年月日 | 1972年3月28日 |
血液型 | ― |
身長 | ― |
学歴 |
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出身 | 埼玉県浦和市 (現・さいたま市) |
デビュー作 | 行け!稲中卓球部 (1993年「週刊ヤングマガジン」) |
主な作品 |
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主な アシスタント |
山崎紗也夏、鳥飼茜、 石原まこちん(短期間) |
備考 |
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※2017年1月 現在
プロフィールを拝見すると、
なんと!
古谷先生ご自身が中学時代に卓球部員だったとは!
その頃の記憶が、
大ヒットギャグ漫画
【行け!稲中卓球部】誕生につながったのかもしれませんね。
また、
美容室で働いていたり、
売り子の経験があるなど、
漫画家としてデビューするまでの間、
色んな仕事をされていたようです。
古谷先生は、
【行け!稲中卓球部】でデビューし、
そのデビュー作が大人気漫画となりました。
古谷実の作品紹介
さて古谷先生の作品を、
いくつか紹介したいと思います。
【行け!稲中卓球部】
行け!稲中卓球部1巻【電子書籍】[ 古谷実 ]
累計発行部数2500万部(2010年時点)、
アニメ化もされたこの作品。
ロッキング・オン代表の渋谷陽一氏が
「日本では珍しくグランジな味わいを持ったマンガだった」と言い、
真心ブラザーズの倉持陽一氏が
「前野、FOREVER」と言い、
更には!筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏、
宇多田ヒカルさん、
きゃりーぱみゅぱみゅさんなど、
錚々たる顔ぶれも好きだと言う…
連載当時も、
そして現在においても、
大きな影響力を持つ作品だと思います。
とにかく全キャラクターが濃い!
そしてギャグセンスが突き抜けている!
筆者も、
意表を突くギャグ構成にどれだけ笑わされたか分かりませんw
ただこの作品の魅力は、
それだけでは無いとも思っています。
現実ではあり得ないようなギャグを畳み掛ける一方で、
やけに現実的な思春期の描写がそこかしこに散りばめられていて、
それがこの作品に深みをもたらしているように感じます。
ちなみに「現実的」といえば、
同作品には古谷先生の出身中学校がモデルと思われるカットが、
いくつも出てきていますね♪
いま手元に最終(13)巻があるのですが、
パラパラっと捲っただけでも・・・
16ページ、229ページ、251ページなどなど。
続々とソレと思しき建物が描かれており、
さらに120ページには、
出身小学校の写真とよく似た建物も出てきています。
(興味ある方はぜひ^^)
行け!稲中卓球部13巻【電子書籍】[ 古谷実 ]
この【稲中ー】を読んでいると、
学生時代部室で練習もせず悪ふざけや下ネタに全身全霊をかけたり、
異性への関心と友情のはざまで悩み転がったりといった、
思わず共感してしまう読者も多いのではないでしょうか。
そして時折描かれる思春期の薄暗い感情。
これがまた作品に一層の奥行を与えているように感じます。
劣等感・嫉妬・不安。
それらに苛まれることによって湧いてくる怒りや憎悪…
特に145話【良心】には、
それらがギッシリと詰まっていて、
初めて読んだときに背筋が寒くなったのを覚えています。
とはいえ、
ちゃーんと面白いのですがw
古谷先生はこの後、【ボクといっしょ】【グリーンヒル】の2作品を経て、
【ヒミズ】を描かれることになりますが、
個人的には【ヒミズ】の底冷えするような怖さ・哀しさは、
【行け!稲中卓球部】の、
あの145話のときには既に完成されていたように思えてなりません。
舞台化・小説化、
2012年には映画化もされた【ヒミズ】は、
それまでのギャグ路線3作品とは一線を画した、
サスペンスホラー作品。
哀しく絶望的なストーリーですが、
読者の心を掴んで離さないパワーがあります。
個人的にはそのパワーに負けないくらいに元気なときにしか読めませんが、
一度触れると忘れられない作品だと思います。
【ヒミズ】を読むときは、
回復薬として、
次に紹介する【サルチネス】を脇に準備しておこうと思います。
【ヒミズ】以降の作品のなかで、
いちばん読者の心に優しく響く作品なのではないか、と。
なにが嬉しいって
「シニカルコメディ」という評価です!
ギャグとまではいかなくても、
古谷先生の笑い寄りの作品が読める!!!
…と言ってもこの作品も他作品同様、
一筋縄ではいかないですがw
ただ面白い・怖いだけではない、
人の心をグッと掴む作品だと感じます。
それでは次のページに、
最新作【ゲレクシス】を紹介します!
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