母は”漫画家萩尾望都”を認めたのか
「漫画」そのものや萩尾望都先生の「漫画家という仕事」を認めてくれない、
お母さんでしたが、
ようやく理解し認めてくれる日が来ました!
きっかけはお母さんがNHK朝の連続テレビ小説【ゲゲゲの女房】を観たこと。
漫画家水木しげる先生の半生を描いた【ゲゲゲの女房】が放送されたのは2010年。
萩尾望都先生のデビューは1969年ですから、
かかった年月は実に41年!・・・長いっ!!!
認めてくれるまでに掛かった時間めちゃめちゃ長いです!
萩尾望都先生曰くお母さんは【ゲゲゲの女房】を観て、
「お母さんがテレビ見よったらね、
水木しげるさんがね一生懸命【仕事】しよんなった(←していらっしゃったという意味)」と言い、
ここでようやく、
「娘はおちゃらけた事をしているのではなく大変な仕事をしているようだ」
そう理解してくれたらしく、
さらにお母さんは萩尾望都先生に、
「失礼いたしました」と言ってくれたそうです。
よかったねー!萩尾先生、解ってもらえてよかったね!!と、
こちらまで嬉しくなってしまいました^^
萩尾望都先生の現在の活動は?
とにかく一日、暇があったら絵を描いている。漫画を描くことは、やめなさいと言われてもやめられるものではない
2016年に出演されたNHK【漫勉】にて、
萩尾望都先生は微笑み、
且つ強い意志を感じさせる表情でこうおっしゃっていました。
20歳にデビューした頃と全く変わらない、
漫画への情熱を抱き続けている萩尾望都先生は、
現在も精力的に活動されています。
2012年から連載中の【王妃マルゴ】。
今年2018年2月23日に第6巻が発売予定のこの作品は、
萩尾望都先生にとって初の歴史漫画です。
王妃マルゴ(volume 1) (愛蔵版コミックス) [ 萩尾望都 ]
舞台は16世紀フランス。
ステキな王子様と結婚することを夢見る、
天使のように愛らしい天真爛漫な少女-王女マルゴ-。
やがて絶世の美女に成長する彼女ですが、
宗教対立が激化する歴史の流れに巻き込まれていきます。
読んでみてとにかくこの複雑な歴史模様を、
よくこれだけ解りやすく描かれるなということと、
線の一本一本にまで神経が通っているような繊細で美しい絵に圧倒されました。
というか筆者は、
まずもうオープニングの愛らしいマルゴを見た時点でノックアウトでした(笑)
もうひとつこの作品はマルゴたちの華やかな、
そしてそれだけにとどまらず細部までこだわって描かれた、
衣装も見どころのひとつです。
高校2年生のときに本気で漫画家になろうと決心した萩尾望都先生。
その為にしっかりデッサンの勉強がしたいと思っていたところお姉さんから、
「デザイン学校ならデッサンやクロッキーを教えてもらえるよ」と聞き、
日本デザイナー学院ファッションデザイン科に進学しました。
それまでは服に全く興味がなかったそうなのですが、
2年間の学校生活でデッサンや八頭身の描き方だけではなく、
服飾の歴史なども教わり、
その成果として服も描けるようになったとのこと。
しっかりと培われた知識を基に描かれた16世紀フランスの衣装は圧巻です。
2月23日の第6巻発売が楽しみでなりません♪
さて萩尾望都先生の最新活動情報はこれだけではありません!
2018年3月17日からは故郷福岡でSF原画展が開催されます。
この原画展は記事冒頭で紹介した萩尾望都先生の、
【SFアートワークス】に掲載されている作品等の原画はもとより、
コミックの生原稿に至るまで、
貴重なSF原画が大集合する夢のような展示内容となっております。
更にこの原画展は2016年4月の東京での開催を皮切りに、
各地で巡回されてきたのですが、
そのときの内容に120点以上追加した約400点が展示されるとのこと!
これは見逃せません。
更にさらに!
開催初日の3月17日はなんと!萩尾望都先生と、
SF漫画の巨匠・松本零士先生の対談が行われるとのこと。
同じ福岡で育ちSFに魅了された漫画界の巨匠おふたりの対談・・・
なんという豪華さ!
抽選で500名の方がこの対談の席に立ち会えるそうです。
物語の世界に私は何度も救われたし、とても楽しいと思う。
そういった自分が感動したものを、読んでいる人に伝えたい描いているものを、面白いと思ってくれればいいなとか泣いてくれたらいいなとか思うけど、喜怒哀楽の感情を揺さぶるというのは非常に大変なことで、やっぱりコッチも必死でやらないと伝わんないです
NHK【漫勉】にて、こう語られていた萩尾望都先生。
漫画そして読者と、
常に本気で向き合いながら、
尽きることのない瑞々しい感性で作品を描き続けるプロ中のプロ。
少女漫画の神様から今後も目が離せません。