もしあなたが身体を乗っ取る寄生虫に狙われているとしたら、
あなたならどうしますか?
いきなりSFホラーのような問いかけで始めて見ましたが、
考えただけでも怖いですよね!
今回は人間に寄生して人類を滅ぼそうとする生物をメインに描いた、
恐怖の名作【寄生獣】を生み出した岩明均先生にスポットを当てます。
岩明均先生といったら、
他にも古代ギリシアの歴史上の人物を主役に描いた【ヒストリエ】も、
多くの読者から高い評価を受けていて、
ファンからは「天才」と言われることもあるようです。
そんな岩明均先生の作品を心待ちにする熱狂的なファンが多いんですが、
単行本の発刊ペースが遅いのも特徴のひとつなんです。
発刊ペースの遅い原因というのも気になりませんか?
今回は岩明均先生の「天才」と呼ばれる所以と、
単行本の発刊ペースの遅さの理由について調べてみたので、
一緒にチェックしてみましょう♪
(主な内容)
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岩明均 プロフィール
岩明均 プロフィール | |
ペンネーム | 岩明均 (いわあきひとし) |
本名 | 岩城均 (いわきひとし) |
生年月日 | 1960年7月28日 |
血液型 | ― |
身長 | ― |
学歴 | 和光大学 中退 |
出身 | 東京都 |
デビュー作 | ゴミの海 (1985年「モーニングオープン増刊」) |
主な作品 | ≪連載作品≫
≪読み切り作品≫
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受賞歴 | 【寄生獣】
【ヒストリエ】
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師匠 | 上村一夫 |
※2018年2月現在
岩明均先生といったら、
【寄生獣】と【ヒストリエ】という2つの代表作で漫画賞を受賞して、
「天才」と称される漫画家ですが、
どうやら幼い頃から漫画に親しんだ少年時代を送っていたわけではないようです。
驚くべきことに岩明均先生が漫画と触れ合うことになるのは、
なんと高校3年の時だといいます。
それまで漫画を読まずに学生生活を送っていたというから、
漫画家としてだけでなく、
非常に珍しい学生だったともいえるしょう。
そんな岩明均先生の描く作品には、
独特なテンポのコメディ描写と口をとんがらせたコミカルな表情と、
作品全体を通して倫理観や哲学めいた人間の内面を抉りだすような、
重いテーマを併せ持っているのが非常に特徴的です。
そしてもうひとつ岩明均先生の作品のもうひとつの特徴があって、
それが漫画作品ならではの想像するのも恐ろしいようなスプラッタシーンや、
戦闘シーンでの思い切りのよすぎる残虐描写も頻繁に描かれます。
ただ岩明均先生の描く残虐シーンは、
そういった残虐行為を読者に読んでもらって涼んでもらう・・・
といったような趣旨で描かれているわけではありません。
【寄生獣】と【ヒストリエ】どちらの作品でも、
ハードなシーンは描かれていますが、
そういった行為に及ぶ時の派手な行為そのものよりも、
行為を行うたびにキャラクターが作業をこなすように、
淡々と行うように変わっていく様子に注目すべきです。
どんな行為も繰り返すことで慣れて成長したり、
少しずつ感情がすり減っていく微妙な心境の変化を描くのが非常に上手く、
「天才」と呼ばれる所以なのかもしれません。
そんな天才と称されるだけの実績を残している岩明均先生ですが、
結婚されているのか気になりませんか?
筆者も気になったので調べてみましたが、
自身の結婚については一切公表されていないようです。
岩明均が休載しがちな理由は病気のせい?
【寄生獣】【ヒストリエ】といった代表作で、
熱狂的なファンも多く持っている岩明均先生ですが、
休載が多くてなかなか単行本の新刊が出ないことが、
よくネット掲示板で話題にあがっています。
ネット掲示板では、
【HELLSING】【ドリフターズ】といった代表作を持つ平野耕太先生や、
【レベルE】【HUNTER×HUNTER】の冨樫義博先生と一緒に名前が挙がり、
「早く続きが読みたい!」とファンからの書き込みが多いんです。
ではなぜ単行本の発行ペースが遅いのかというと、
調べてみたところどうやら病気が原因という訳ではないようです。
休載しがちな理由というのが、
アシスタントなしで一人で作業を行っているのが最大の要因のようです。
現在連載中の【ヒストリエ】も、
しっかりと時代考証を調べたうえで描かれているため、
時代考証作業/物語を作る作業/連載作画作業/単行本作業といった作業を、
たった一人で品質を落とすことなく行っているとしたら、
休載しがちなのも仕方がないのかなとも思えます。
ただ岩明均先生ももう還暦に近づいているため、
体調を崩してしまうのではないかと、
いち読者として非常に心配でなりません。
体には気を付けて、
【ヒストリエ】を完結させてくれるのを願っています。
岩明均、おススメの作品
ここからは岩明均先生のおススメ作品を3つ紹介します。
ひとつ目の作品は実写映画化もされた、
代表作の【寄生獣】です。
寄生獣1巻【電子書籍】[ 岩明均 ]
本作はどこからともなく各地の空から飛来した謎の生命体が、
人間の頭に侵入して体を乗っ取るという、
寄生生物による人間社会への侵略を描いた作品になっています。
主人公の新一と新一の頭に寄生できず新一の右手に寄生してしまった、
半端物の寄生生物ミギーが他の寄生された人間たちと出会い戦っていくうちに、
人間の生に対する価値観や倫理観が変容していく様子が描かれています。
新一がどんどんミギー達のように、
感情を排した効率優先の考え方に変化していくのに比べて、
ミギーが新一に影響されているわけではないものの、
肉体を共有するにあたって新一の意思も尊重して、
人間の感情にも考慮した言動を行うように変わっていく点が面白くもあり、
種の違う生物同士の付き合う上での順応性の高さに、
少し恐怖を覚えてしまうでしょう。
若干重いテーマと残虐シーンの多さが気にはなりますが、
多くの人に是非一度は読んで欲しい名作です。
ふたつ目のおススメ作品は、
古代ギリシアを舞台にした歴史作品の【ヒストリエ】です。
ヒストリエ1巻【電子書籍】[ 岩明均 ]
古代ギリシアが舞台といったら、
英雄アレクサンドロス大王を主人公にしているんだろうか?
そう思い浮かべる方が多いでしょうが、
ノンノン。
そんなに岩明均先生は単純ではないのですよ!
本作で主人公に据えているのは、
アレクサンドロス大王に仕えていた書記官のエウメネスなのです。
どうでしょうか?
エウメネスって知っている人いますか??
ちなみに筆者は高校で世界史を選択していましたが、
エウメネスのことは本作を読むまで一切知りませんでした^^;
どうやらこのエウメネスという人物は、
策略家として非常に優秀だったようで、
「三国志」でいうところの諸葛亮(孔明)のような存在だったようです。
まだ2018年時点で連載中の為物語の結末は一切わかりませんが、
作品中ではあっけらかんとした表情で、
その場の状況を的確に判断して冷徹に思える行動もやってのける姿は、
若干サイコパスを思わせるような人物に仕上がっています。
まぁ歴史に名を残すような偉業を成し遂げた人には、
サイコパスの人も多いといいますからね。
少し共感しづらい主人公ではありますが、
読み進めるうちにどんどん人間らしい部分も見えてきて、
目が離せなくなるのがエウメネスと、
この作品にいえる共通点です。
気になる方は是非読んでみてください^^
読み終わった後少しだけ自分も賢くなったような気がしてくる作品ですよ!
3つ目のおススメ作品は、
【風子のいる店】です。
風子のいる店 1~最新巻(モーニングKC) [マーケットプレイス コミックセット]
本作は吃音症で悩む内気な女子高生が喫茶店でアルバイトをして、
店長や客とのやりとりを通して、
少しずつ成長していく物語です。
岩明均先生の作品としては珍しく残虐な描写もないのですが、
仕事に対する考え方や人との付き合い方など生きていくうえで、
誰もが悩むであろう問題を1話完結方式で上手くまとめている作品です。
取りあげられるのがなんだか身近に起きそうな問題や悩みなだけに、
地味な作品だと思われがちですが、
生きていくうえで少し心が軽くなったり、
靄が晴れるような名言がゴロゴロと転がっているのが本作の特徴です。
そして少しずつですが、
ヒロインの風子が前向きにまっすぐ成長していく姿は、
仕事に疲れた社会人たちを初心に立ち返らせてくれる不思議な魅力がありますよ!
是非読んでみてください。
おススメ作品を3つ紹介してみましたが、
天才・岩明均先生と作品についてわかっていただけたでしょうか?
まだまだ語りたいことは山ほどありますが、
くどくなるのでこの辺でやめておきます☆
人間の変化を鋭く描く岩明均先生のことを、
これからも応援し続けようと思います。
そして岩明均先生、
無理せずに頑張ってくださいね!