スマートフォンの普及と共に、漫画も紙ではなく携帯電話やタブレット、パソコンで手軽に見れるようになりましたね。
そして今や漫画制作も、PCを使って行われるのが主流になっているって、ご存知の方も多いとは思いますが、
PCを使用して漫画制作を行う、デジタル漫画の先駆け的存在が・・・
【コブラ】でお馴染みの寺沢武一先生なんです!
寺沢武一先生といえば、当時は珍しいアメコミ的な絵柄や作風、そして何より露出度の高いセクシーな女性キャラクターが非常に話題を呼んで、
一躍人気漫画家の仲間入りを果たします。
この時少年たちは、寺沢作品を読んで興奮したものです!
そんな寺沢武一先生が過去に大病を患ったという情報があったので、現状や新作が個人的にも気になるため調べてみました。
また大人気のお笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザーさんも、【コブラ】の影響をモロに受けているので、
寺沢武一先生とカズレーザーさんとの関係も気になるところですね。
そういう訳で、一緒に寺沢武一先生についてチェックしてみましょう♪
(主な内容)
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寺沢武一 プロフィール
ペンネーム | 寺沢武一 (てらさわぶいち) |
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本名 | 寺沢武一 (てらさわたけいち) |
生年月日 | 1955年3月30日 |
血液型 | B型 |
学歴 |
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出身 | 北海道旭川市 |
デビュー作 | コブラ(読み切り版) (1977年「週刊少年ジャンプ増刊号」) |
主な作品 | 《連載作品》
《その他》
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師匠 | 手塚治虫 |
アシスタント | 《元アシスタント》 今泉伸二、正子公也 |
備考 |
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※2017年9月現在
寺沢武一先生のプロフィールを見て最も驚いたのが、漫画界の神様である手塚治虫先生が師匠だったことに、今更ながら衝撃を受けました。
寺沢武一先生は「週刊少年チャンピオン」で連載されていた【ブラック・ジャック】の、
アシスタント募集の広告に応募したのがきっかけで、手塚プロダクションでアシスタントとして働くようになります。
最初手塚プロダクションの採用担当の人は、寺沢武一先生を不採用と判断するのですが、
手塚治虫先生が直々に寺沢武一先生の絵を見て気に入ったことで、採用されるにいたった経緯があります。
こうして手塚先生の専属アシスタントとなった寺沢武一先生ですが、
他のアシスタントの先輩なども残業で作業をしている中、「自分の創作活動のために帰ります」といい、早めに帰宅していたそうです。
そんな寺沢武一先生のことを手塚先生も大目に見ていたらしく、またアシスタントの中でもズバ抜けた才能を持っていたため、「アシスタントとして燻っていないで、早く自分の作品を完成させてデビューすべきだ!」と考えていたそうです。
そして手塚先生の見抜いた通り、寺沢武一先生は翌年には、【大地よ、蒼くなれ】で第13回手塚賞佳作に入選。
立て続けに【コブラ】の読み切りでデビュー、
さらには「週刊少年ジャンプ」の連載を勝ち取ります。
当時第一線で活躍していた手塚先生にこんなに将来を嘱望されるなんて、それだけでも凄いことなんですが、
キチンと期待に応えて結果を残している辺りが、寺沢武一先生の本当に凄いところです。
寺沢武一先生は手塚先生のもとでアシスタントとして働いた時のことを、下記のように述べています。
「僕の思いつきを先生は面白がってくれた。きっとそういう新しい血が欲しかったんだと思う」
「手とり足とり教えてくれたわけじゃないがすごくいい時間をもらった。僕にとって金に換算できない貴重な経験だった」
出典:wikipediaより抜粋
他にも寺沢武一先生が漫画家として恐るべき点として、率先して新たなテクノロジーや、表現技法を取り入れていったことにあります。
【コブラ】ではアメコミのようなタッチと、リアルで露出度の高いグラマラスな女性を少年誌に登場させるなど、今までの漫画とは一線を画すその作風を生み出します。
【黒騎士バット】からは、当時はまだPC自体も普及していなかったにもかかわらず、独自性を求めて漫画制作のデジタル化を取り入れます。
BLACK NIGHT BAT 黒騎士バット【電子書籍】[ 寺沢武一 ]
当時のPCのグラフィックは性能が高くなかったため、ドット絵のようで、「見づらい」「おかしい」といった感想も多かったようです。
しかしPCの性能の進歩や、デジタル作業での表現の豊富さ手軽さ、そして寺沢武一先生がそれらを使いこなすことで、徐々にデジタル作業で仕上げた作品も認知されていくことになります。
寺沢武一先生が後進の漫画家たちに、漫画制作や表現技法の幅を広めたといっても過言ではありません。
さらに【新撰組GUNDRAGON】シリーズでは、主人公のみ実写で他は描くといった新技法を取り入れています。
新撰組ガンドラゴン2 (MFコミックス)
そんな寺沢先生のことを慕う後進の漫画家先生は多く、
【ジョジョの奇妙な冒険】シリーズの荒木飛呂彦先生は、「武装ポーカー」を手塚賞に投稿して、選考から落とされそうだった時、寺沢武一先生が編集部を口説いたことを知ったことから、
寺沢武一先生への尊敬の念を込めて、
【魔少年ビーティー】の「BT」は、寺沢武一先生のイニシャルからとっているんですよ!
他にも【北斗の拳】の原哲夫先生は、寺沢武一先生のアシスタントを希望されたそうですが、原哲夫先生の絵のタッチが寺沢武一先生が描く「きれいな線」と違い、「バサバサとした線」の為、このタッチを生かしていくべきだという考えで、アシスタントは不採用になるものも・・・
のちに特徴的な絵のタッチを生かした【北斗の拳】を生み出したことで、売れっ子漫画家として活躍します!
この2人の先生のエピソードは、まるで手塚先生に拾われた寺沢武一先生が後進の漫画家たちを通じて、漫画界に恩返しをしているようでいいですよね!
とりあえず、寺沢武一先生のプロフィールとエピソードはここまでにして、
次はおススメ作品を見ていきましょう!
寺沢武一のおススメ作品!
寺沢武一先生のおススメ作品といえば、間違いなく【コブラ】ですね!
COBRA vol.1【電子書籍】[ 寺沢武一 ]
【コブラ】といえば、左腕にサイコガンを仕込んで、全身タイツのような服を身に纏った団子っ鼻の金髪モジャモジャ頭を想像しますよね!
でもコブラって、整形して顔を変えているんです!?
本当の素の顔は、鼻筋の通ったものすごくシュッとした二枚目で、
サラサラの金髪ロングヘア、【ベルサイユの薔薇】や【銀河英雄伝】に登場してもおかしくないほどの、スパーイケメンの宇宙海賊なんですよ。
まぁ三枚目を演じている整形後のコブラの方が、個人的には好きなんですけどね!
自分の意志で顔を変えて三枚目に見せている点では、現実世界では俳優の宍戸丈さんが、リアルコブラともいえなくもないですねw
話がそれてしまいましたが、ここで筆者の印象に残っているエピソードを紹介します。
まずはメジャーなところで、ラグボールのエピソードですね!
ラグボールとはラグビーとベースボールが合体したスポーツで、野球の接触プレーにラグビーのタックルや格闘をありにした、危険なスポーツです。
そのラグボールのチームにジョー・ギリアンとして潜入し、麻薬の密売ルートを探るというもの。
1軍とコブラが所属するチームの2軍の練習試合で、ヘルメットを外して頸椎に直接ボールをぶつけるシーンが、ラグボールの怖さを物語っていて非常に印象に残っています。
他にはソード人のエピソードで、剣が実は本体という設定が非常にぶっ飛んでいて、初めて読んだときは驚きました。
そしてコブラの1話のエピソードで、ホログラムのトリップムービーを見たことで、自分の本当の過去を思い出すエピソードは、空知英秋先生の【銀魂】でもパロディとして扱われているので、気になる方は読み比べをしても面白いですよ^^
続いてのおススメは【ゴクウ】です。
ゴクウ(スコラ文庫版)(3) 天空魔樓編 スコラ漫画文庫/寺沢武一(著者)
大震災が起きた2014年の東京を舞台とした作品で、「神の目」といわれる全てのパソコンに、アクセス可能な小型のコンピューターを搭載した義眼を左目に宿す、探偵・風林寺悟空(ふうりんじごくう)の活躍を描いた、SFハードボイルド作品です。
この作品の驚くべきところは、東北・関東で・・・この作品の舞台になる3年前に、あの東日本大震災が発生していることです。
まるで未来を予知したかのようなこの設定と、小型のアクセスコンピューターという、
将来実現できそうな技術を創造しているのが、寺沢武一先生の先見性の高さを物語っています。
まるで未来でも見てきたかのようですよね・・・
しかも実際に「神の目」とは多少異なりますが、
2017年現在、Googleがコンタクトレンズ型の「スマートコンタクトレンズ」を開発中で、モニター代わりのコンタクトレンズとして、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)といった機能が組み込まれていくように進んでいるとのこと。
寺沢武一先生、本当に未来が視えてるんじゃ・・・!?
ちょっと寺沢武一先生に恐れを抱いてしまいましたが^^;
本当に面白い作品なので、是非読んでみてください!
続いて現在大人気のカズレーザーさんと、寺沢武一先生の関係に迫りたいと思います。
寺沢武一とカズレーザーとの関係は?
気になる寺沢武一先生とカズさんとの関係ですが、
【コブラ】のパチンコの宣伝でメイプル超合金の2人と共演するなど、お仕事で一緒になることがあるようです。
2017年8月にカズさんの番組に「どっきり」の演出として出演された際には、コブラファンの聖地「ギルドバー」で、寺沢武一先生とカズさん2人でアイリッシュコーヒーを飲んだそうで、
寺沢武一先生のTwitterを拝見したところ、本当にカズさんが幸せそうな顔しており、寺沢武一先生のことを、「尊敬してるんだな~」と言うのがよく分かります!!
(共演した時の様子について、寺沢武一先生のTwitterから引用させていただきました♪)
飲んでいるのは72°のアイリッシュウイスキーが入っているカクテルアイリッシュコーヒーです。カズ君も初体験です。ギルドバーで出してくれました。東京じゃ中々飲めません。 pic.twitter.com/EXxk2Uv4mj
— 寺沢武一 (@buichi_terasawa) 2017年8月12日
それでは最後に、ファンの方が一番気にしている、寺沢武一先生の病気と現状や新作について見ていきましょう。
寺沢武一の病気とは?現在の様子や新作について
寺沢武一先生というと「車椅子生活」「病気」といったキーワードが見られるため、大きな病気をされているのか?とても気になりますよね・・・
病気についてですが、寺沢武一先生は悪性脳腫瘍ということで、最初は1998年に発症しました。
この病気は人間ドックで偶然に見つかったもので、もしこの時見つかっていなかったら余命数か月の命だっただろうと医師に言われたそうです。
そして発見後にすぐ手術を行い、術後は放射線や抗がん剤治療の副作用で頭髪も右半分が抜け落ちるといった経験をなさっています。
この治療後には仕事に復帰されましたが、
その後再発したことにより後遺症として左半身に麻痺が残ったため、今度は左足を引きずって杖をつく生活を強いられます。
さらに麻痺の症状は左足だけでなく、左手の握力を奪い、ほとんど左手は使えずキーボードすら押せない状態。
一時は右手も震えが出始めて、絵を描くのも困難な状態に陥ってしまいます。
それでも寺沢武一先生は真剣にリハビリに励み、2~3年かかったものの少しずつ絵を描くこともできるようになり、復帰されたのですが・・・
まさかの再発ということで、3度目の大手術を乗り越えられたという寺沢武一先生は、現在はリハビリを行いながら、仕事への意欲を高めている状態です。
そのような中、ファンの方にはうれしい情報として、
2017年から【コブラ】の新作の連載が開始されると、寺沢武一先生が公式Twitterで宣言されています。
新作の副題は「over the Rainbow」とのこと。
またさらに!次回作も構想が出来上がっているようで、
次回作の副題が「リターンオブレジェンド」。
ちなみにこちらの方が相当自信があるのか?寺沢武一先生が本当に見てほしいのは、「リターンオブレジェンド」の方らしいですよ?
どちらの作品も今から非常に楽しみです!
3回も奇跡の復活をしてくれた寺沢武一先生、さすが不死身の男【コブラ】の作者ですね。
漫画界きってのタフガイといっても過言ではありません!
あ~、ものすごく新作が楽しみでなりませんが、どうか無理だけはなさらないでくださいね、寺沢先生!
そして「漫画界の神」手塚治虫先生から引き継いだ情熱を、後進の漫画家先生や、我々読者に力の限り伝えてもらえたらなと思います。
これからも「不死身の男」、寺沢武一先生を応援していきましょう♪
僕も脳腫瘍の良性です。
頑張ってください。家で暇なので本読んだりマンガ読んだりしてます。
キリスト教のバイブルで神はいると確信しました。
青い光。